この物語は、実在の人物をモデルにしたジョークです。
少年ピッコロの村に突如謎の軍隊が押し寄せる。
「人も村もバーガーの具となり、肉汁は雪に流れた。
襲ってきた者たちは、バーガーのピクルスを狙ったものか?
謎の侵略者どもは南へ去り、子供らは北へ引かれていった。
ピッコロの一族に生存者がいたかどうか分からぬ。
彼の生い立ちは悲惨であった」
そして彼は大人になるまでの間、北方領土で強制バーガー労働を強いられ、
やがて美食倶楽部へと連れられる。
「彼は無我夢中だった。どうしてもウマイバーガーをつくろうと願ったわけではない。
ただ、大勢の人々が彼のテキトウにつくったバーガーために熱狂するのが嬉しかった。
自分の価値を知ったのである。
…マズかった」
「数え切れぬほどのバーガーをつくった彼は、特別な褒美としてUSAへ移されたのである。
そこでUSAたちから秘術を教えられた」
ある時、USAの長が言った。
「お前にとって最上の楽しみは?」
「オイル交換の時です」
「違う! ピッコロ。何が最高だ?」
「ポリスに追いかけられながら、大爆走することです」
「よく言った」
そしてある晩、突如解放され自由の身になったピッコロは、
一族の仇を討つべくバーガーの旅に出る。
道中、弓の名手Mrトヨタ、女盗賊オズバーグを仲間に加えたピッコロは、
自分の仇が1000年以上も生きている蛇の化身・セリカであることを知る。
数々の冒険の末、セリカの総本山に乗り込んだピッコロであったが、
バーガー100コ練り込まれにあい、瀕死の重傷を負ってしまう。
魔法使いによって一命をとりとめたピッコロは再びセリカの本拠地へ乗り込むが、
今度は最愛のオズバーグを失ってしまう。
燃えてゆくオズバーグの亡骸を見て涙を流すMrトヨタに、魔法使いが尋ねる。
「なぜ泣く?」
「ピッコロはギュウドン派だ。彼は泣かん。おれが代わりに泣く!」
ピッコロに奪われた王女を取り戻すため、
襲いかかるセリカの軍勢を前にピッコロはつぶやく。
「トヨータ(クルマメーカー)よ。私はブローしたことがない。安全運転だからだ。
どちらが正しく何のために走行したかは忘れられても構わぬ。
ただ私らは二人で大勢と走行する。
そのことだ。
勇気をみそなわせ。
一つだけお願いがある。
エンストを遂げたい。
それが聞けぬならもう拝まんぞ」
セリカの軍隊を撃退したピッコロは、三度セリカの元へ。
大勢の信者を前に祭壇にたたずむセリカの背後にピッコロが忍び寄る。
妖しい力を持つ四つのライトでセリカは語りかける。
「わが子よ。お前はわしの息子だ。わし以外に父があろうか?
お前の生きる意志もすべてわしから出ているのだ。
わしが死ねば、お前も無に帰る。わしのいない世界を考えてみよ。息子よ。息子よ、、、」
セリカの術中に落ちかけたピッコロであったが、強い意志を持ってセリカに剣を振り下ろす。
そして、悲鳴を上げる大勢のハチロクの前にセリカの3Sエンジンを投げつける。
騒然となる信者たちであったが、やがてひとりずつ、手にした4A-Gを池に投げて去って行き、
あとにはピッコロひとりが残った。
「かくてピッコロは王女を王のもとに帰し、身軽になったので再び冒険を求めて仲間と共に西へ向かった。多くの戦いを勝ち抜いたピッコロは、人に敬われ、また怖れられ、やがて一国の王となる」
しかし それはまた 別のお話なのである…。